JAMES & CO.鎌倉が目指すもの、それは定番と呼ばれる服を作ること。日常の定番としてJAMES & CO.の服を愛用してくださっている方にお話しを伺う連載企画、「JAMES & CO.とわたし」。第2回は、長年にわたってリブパンツを愛用してくださっている、朝食屋コバカバのウッポンさんにお話を伺いました。
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── まずはウッポンさんのお仕事について教えてください。
ウッポンさん:うちはすぐ隣の隣に「連売(れんばい)」と言われる鎌倉野菜の市場があって、朝がとてもにぎやかで盛り上がっていて。そんな朝の空気に合うように「朝ごはん専門店」という形で、シンプルな日本の和食と、そこにある暮らしを味わっていただけるようなお店を目指して、朝食屋さんをやっています。

── もともとはランチ中心のお店だったんですよね。
ウッポンさん:そうなんです。もともとは2006年からランチを中心とした家庭料理のお店をやっていて。自分たちが鎌倉で暮らす中で、「家庭料理の定食屋さんがあればいいな」という思いから始めました。僕がそのお店を引き継いでからは、毎日日替わりというスタイルで、“食のライブハウス”みたいに、その日の食材でつくるというやり方をしていました。
── そこから朝食屋にリニューアルされたのは?
ウッポンさん:2017年に、自分のスタイルに寄せるような形で、「自然の時間を伝えていく」ということをテーマに、朝食屋にリニューアルしました。鎌倉の朝の魅力を伝えると同時に、「自然の時間」みたいなものも感じてもらいたくて。

観光地って、どうしても外食が多くなりますよね。甘いものや油、カフェインやお酒とか、脳は喜ぶけれど、毎日食べていると体には少し負担になるものも多い。
うちではできるだけ体に優しく、腸を休ませるようなごはんを意識しています。お味噌汁やお漬物、納豆といった、シンプルで落ち着く組み合わせですね。

── 心と体を整えるごはん、という感じですね。
ウッポンさん:そうですね。「ヒャッホー!」みたいな派手さはないけれど、「ちょっと胃を休めたいな」というときに寄っていただけるような。観光の方にも「鎌倉の暮らし」を感じてもらいたいし、「これでいいんだ」と安心してもらえるようなごはんを出せたらと思っています。
── お店の中心にあるのは「お味噌汁」だと伺いました。
ウッポンさん:はい。うちの魂というか、中心はお味噌汁なんです。
鹿児島の親戚が作っている、麦とお米からできた自家製のお味噌を創業以来ずっと使っています。そこに季節のれんばいの野菜をたっぷり入れて、味噌汁だけでも満足できるような一杯にしています。

お味噌汁って定食の脇役になりがちですけど、うちでは主役。どのメニューにもお味噌汁がついていて、「ごはんとお味噌汁とお漬物」だけの一汁一菜も人気です。
年配の方や、ファスティング明けの方もよく召し上がっていますね。
── 午後は地域の活動もされているとか。
ウッポンさん:そうなんです。お店は14時に閉めて、そのあとは地域の人たちが集うイベント主催したりしています。
「食と暮らし」って、料理だけじゃなく文化でもあると思っていて。お祭りや音楽、ちょっとしたイベントなど、そういう文化的な部分も大切にしています。経済だけじゃなくて、“経済と文化をどう両立させていくか”。そのあたりを意識して活動していますね。

うちで働いているスタッフも、ミュージシャンだったり、ものづくりをしていたり。
そういう文化的な空気の中で、「暮らし」と「食」をつなげていけたらと思っています。
── ウッポンさん自身も音楽活動を長く続けていらっしゃるとうかがいました。
ウッポンさん:そうですね。2008年頃から「グリーンモーニング鎌倉」っていう、朝の音楽コミュニティをやっていました。ファーマーズマーケットの片隅で、地元の仲間たちと演奏するような、暮らしの中の音楽です。
きっかけは、海外のファーマーズマーケットに行ったときに感じたことでした。オーストラリアやハワイでは、市場の横で音楽が流れていて、パリやニューヨークの地下鉄でも演奏してる人がいたり。「こういう、日常の中に音楽があるって豊かだよね」と思って。自分自身も音楽をやっているし、周りにもミュージシャンの仲間がたくさんいたので、まずは「連売(れんばい)」の片隅から始めたんです。“暮らしの中の生演奏”を続けて、もう10年以上。今も形を変えながら続けています。
Vol.2へ続く...
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