リブパンツから見えてくるSTUDIO ORIBE、JAMES & CO.が目指すものづくり -Vol.1-

リブパンツから見えてくるSTUDIO ORIBE、JAMES & CO.が目指すものづくり -Vol.1-

2003年の誕生以来、細身の美しいシルエットと、ラクに穿けるストレッチ&リブ仕様で支持を集めてきたSTUDIO ORIBEのリブパンツ。20年以上にわたり微修正を重ねながら販売を続けてきた定番モデルが、新しいシルエットへと生まれ変わりました。

時代に先駆けて「かっこよさ」と「心地よさ」を両立させた一本は、なぜここまで愛され続けてきたのか。そして今回のリニューアルでどのような進化を遂げたのか。STUDIO ORIBEを立ち上げて現在も企画・生産を担当する代表塩谷と鈴木にお話を伺いました。

リブパンツ誕生のきっかけ

鈴木:会社のスタートは1999年。リブパンが企画されたのが2003年ですよね。僕が覚えているのは当時スウェットパンツを作ろうとしてたんだけど、ファーストサンプルがあまりよく出来上がってなくて・・・

それでどうしようかっていう話を塩谷さんと2人でしながら、生地のスワッチとかをあれこれ見て企画をまとめている時に、塩谷さんがこの布帛の生地で作ってみようかって言ったのがスタート。

その時にスウェットパンツをこういう布帛で作るっていうのは結構新鮮というか、今まで見たことなかったし、なんかいいかも!と盛り上がったのを覚えてます。

塩谷:当時はスウェットの延長っていう考えだったんで、やっぱりリラックスしたパンツを作りたいなっていうのがまずあって。今話したみたいに、布帛のパンツなんだけど、裾もウエストもリブ仕様にしちゃうっていうのが一つの肝かなとと思ってましたね。

-そんなきっかけで企画が進んでいったんですね。
形にしていく中で当時はどんなところにこだわったのでしょうか?

塩谷:クライミングパンツにあるようなディティールをリブパンツにも取り入れようと、膝にダーツを入れてみたり、ガゼットクロッチをつけてみたり。あとはやっぱり穿いた時のこのお尻のポケットが最も特徴的ですね。

ウエストとリブを付けただけだと、パンツとしての顔にインパクトもないし、お尻にちょっと立体感があるポケットをつけたいなと思って。お尻のポケットのデザインはかなりいろいろ考えましたね。ポケットの位置を何度も変えながら、細かくイメージを重ねていって。それもあってリブパンツは穿いた時のお尻の見え方がすごく綺麗に見える。

-このポケットがカッコよくて!というお声をこれまでもたくさん聞きました。

鈴木:あとその当時は、メンズでストレッチの生地を使ってるパンツがまだあまりなかったですよね。

塩谷:そうだね。リブパンに限らずそれはスタジオオリベのほぼ全部のパンツに言えることだけど、まだ当時はストレッチのパンツってレディースぐらいしかなかった。でもうちは割と細いパンツをストレッチ素材で作るというのが一つのブランドの特徴になってました。

綺麗なパンツでさらに着心地もいいっていう。当時はほぼ細いパンツばっかり作ってたんで、それがスタジオオリベのブランドのイメージっていうか。

-そうだったんですね。リブパンツも発売当初から好評だったと聞いています。

塩谷:今でこそパンツが全部太めになったり、ウエストにゴムが入ってるのが当たり前で、ラクチンなパンツっていうのが当たり前になったけど、当時は綺麗なパンツという意味で全体的にシルエットが細かったし、布帛でウエストにゴムの入ったパンツがなかった。

ウエストがゴムで前にボタンもなくて、スポスポ脱ぎ穿きできちゃって、パンツ自体は細いんだけどストレッチも効いてる。とにかくまあ穿いていてラク。かっこよく見えるけどラクチンだった。

当時、布帛でウエスト、裾にリブがついているというのはオリジナリティもかなりあったし、他で見たことないパンツだったと思うんですよね。オリベのリブパンって見たらすぐわかっちゃうんで。

そういった意味で独創性もあったし、ラクチンだったし、ある意味売れる要素はみんなそろってたんじゃないかなとは思いますね。

-穿いている人たちを見て、当時印象的だったことはありますか?

鈴木:街で普通に見かけるようになったうちリブパンツを穿いてくれてる人たちは、どちらかというと犬の散歩してる人とか、オンとオフで言ったらオフで着てくれてる人がすごく多くて。スウェットパンツで近所行くのもまあちょっと寝巻っぽいし、なんかオシャレな日常着的な感じで着てくれてる人が当時は印象的でしたね。

ちょっと短めのリブパンにビルケン履いて、みたいな感じの人たちを見て、うちのリブパン穿いてくれてる!オシャレだなーって思ってました。

-Vol2-へ続く

●インタビューの様子はYouTubeでもご覧いただけます。
https://youtu.be/Achtqnb_5gw